トップ > 乳酸菌の種類と効果 > Th221株(テトラジェノコッカス・ハロフィラス・KK221株)の効果

Th221株とは

Th221株とは、キッコーマンがしょうゆ諸味(もろみ)から分離した植物性乳酸菌のひとつで、正式名称を「テトラジェノコッカス・ハロフィラス・KK221株」といいます。

植物性乳酸菌とは、味噌や漬物、しょうゆなどの製造の過程に関わっている乳酸菌で、乳などの発酵にかかわる動物性乳酸菌と区別されています。

植物性乳酸菌と動物性乳酸菌という呼び方は便宜上の区分であり、ハッキリとした違いがあったり、どちらが優れているということはないと考えられます。

しかし一般的には、塩分が高く栄養があまりない過酷な環境でも生息できる植物性乳酸菌は、力強く胃酸への耐性もあり、より保健効果を期待できると考えられているようです。

※ ハッキリとした根拠は確認されていませんが、酸に対して強い菌があることは認められています。

Th221株は、キッコーマンが研究した240株の中で、アレルギー改善に関わるサイトカインである「インターロイキン12」(IL-12)産生誘導能が非常に高いことが確認された乳酸菌です。

サイトカインというのは細胞の分化や活性化などを促すタンパク質で、免疫細胞の活性化に深く関わっています。Th221株は、そのサイトカインの中でアレルギーを抑える働きをするIL-12の産生を促進する作用が強い、ということです。

アレルギーとT細胞

Th221株に期待できるアレルギー改善効果について説明する前に、アレルギーの仕組みを解説します。「アレルギー症状を軽減する乳酸菌はどれ?」でも説明していますが、少しおさらいです。

花粉症やアトピー性皮膚炎などのアレルギー症状が起こる直接のキッカケは、獲得免疫系の免疫細胞のひとつ「B細胞」がつくりだす抗体にあります。

抗体にはおもに5種類があり、それぞれ病原菌やウイルスなどをやっつける役目を担っています。抗体は基本的にはカラダを守るためのものであり、免疫システムの要(かなめ)です。しかし、人体にとって良くない影響を与えるものもあります。

アレルギーに関係しているあまり歓迎されない抗体は、その5つの中の「IgE抗体」というもの。このIgE抗体と肥満細胞が結びつき、そこにアレルゲン(抗原)である花粉などがくっつくとアレルギー症状が起きます。

そのためアレルギー症状を抑えるには、IgE抗体を減らすことが大事である、ということになります。それでは、IgE抗体を減らすにはどうすれば良いでしょうか。

その答えは「Th1/Th2バランスを改善する」です。

IgE抗体をつくるB細胞は、ヘルパーT細胞の命令によってその産生をおこないます。ヘルパーT細胞にはおもに2種類があり、そのうち1型ヘルパーT細胞(Th1)はマクロファージなどを活性化し、2型ヘルパーT細胞(Th2)はIgE抗体の産生を促します。

Th1とTh2はお互いに抑制しあう働きをしており、基本的にはバランスが保たれています。しかし腸内環境の乱れなどが原因で、Th1/Th2バランスがTh2側に偏ってしまうことがあります。

両者のバランスが崩れて、B細胞にIgE抗体をつくるように命令を出すTh2のほうが優位になった状態、それがアレルギー症状が出やすい状態なのです。

というわけで、アレルギー症状を軽減するには、Th1/Th2バランスを整える必要があります。Th1が強くなりTh2が弱くなれば、アレルギーの原因となるIgE抗体の生成が抑えられて、花粉症やアトピーなどが緩和すると考えられます。

Th221株がアレルギー症状を改善する

Th221株には、アレルギー症状を改善する効果を期待できます。それは、Th221株はTh1を増やすのに必要なインターロイキン12(IL-12)というサイトカインの産生を促進するからです。

IL-12が増えることで、未熟なヘルパーT細胞からTh1への分化が促進されて、前述したようなTh1/Th2バランスの改善がなされます。それによってIgE抗体の量が減り、アレルギー症状の軽減効果を期待できるというわけです。

この効果については、臨床試験で確認されています。1日60mgのTh221株を8週間摂取するという試験で、鼻症状の改善と、血清総IgE量の低下が認められました。

参考 : 乳酸菌 Tetragenococcus halophilus KK221(Th221株)| キッコーマン ホームページ

また、メカブから抽出された多糖類(食物繊維)のメカブフコイダンをTh221株と同時に摂ることで、Th1/Th2バランスの改善度合いが上がることが動物実験で確認されています。

その仕組みは解明されていないようですが、食物繊維がTh221株もしくは腸内常在の善玉菌のエサとなり、それらを増殖させることでより高い効果を発揮するのかもしれません。

Th221株を含むもの

Th221株は植物性乳酸菌であり、乳製品には応用されていないようで、Th221株を配合したヨーグルトは販売されていません。

しかし、善玉菌サプリは販売されています。キッコーマンの「アレルクリア プラス」には、1日3粒あたりにトマトポリフェノール360mgとTh221株(殺菌)60mgが含まれています。

免疫調節機能には善玉菌の菌体成分が関係しており、殺菌処理されていることはデメリットにはならないと思われます。気になる場合は上記の詳細ページをたしかめてくださいね。

ちなみにこのサイトでは、免疫力を高めたり、アレルギー症状を緩和したり、便通を改善したりする効果が期待できる善玉菌と、それらを含むサプリメントやヨーグルトを多数紹介しています。

Th221株以外にもいろいろなビフィズス菌や乳酸菌がありますので、ほかの記事も読んで、ぜひ参考にしてください。

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